
ダイエットを進め、色々と知識をつけていくうちに「ホルモンってなんだ?」と思うようになりました。
食事に気を使い、運動も始めたはずなのに、どうも体脂肪が思うように落ちない週があるんです。「これは…もしかして、更年期だから痩せにくいってことなの?」「それとも、私のダイエットのやり方がどこか間違っているの?」頭の中は疑問符でいっぱいでした。
それだけじゃありません。些細なことでイライラしたり、急に気分が落ち込んだり、体の不調も別に20代の時も30代の時もあったと思うのですが(笑)「これも、もしかして更年期だから?」「それとも、単なる体調不良…?」
「更年期」と聞くと、漠然と「女性ホルモンの影響」というイメージはありました。でも、それが具体的にどう体に作用するのかわからずでした。そんな中、ダイエットについて調べていくと、たびたび目に飛び込んでくるのが「血糖値の乱高下は良くない」という情報。そして、その原因の一つに「インスリンホルモン」の名前が挙がってきます。
そして私はボディビルダーさんのyoutubeを見るのが好きだったのですが、ちょくちょく「ドーピング」のトピックがとても話題になります。これはいろんな方法がありそうですが、どうやら大きな要素の一つに「男性ホルモンをどうにかすると筋肉が増える」ということがあるんだな、というのが出てきます。(ボディビルダーさんのyoutube自体はその効果というよりは、是非を巡っての議論が多いですが)
ううむ、ホルモン・・・・よく出てくるけどなんだ?と、真剣にホルモンについて調べ始めました。そして、知れば知るほど、今まで点と点だった情報が線で繋がり、自分の体のメカニズムが少しずつ見えてきたのです。
ホルモンは、私たちの体内で極めて微量ながら、生命活動のあらゆる側面を司る重要な化学的メッセンジャーです。最新の研究によると、食欲や代謝はホルモンによって細かく調整されており、「太る・痩せる」は単なる意志や習慣だけではないことがわかってきました。つまり、肥満は「自分に甘いせい」でも「怠けたから」でもなく、ホルモンの不調和が関係している可能性が高いのです。
そして、ホルモンは、別にあればあるほど良いというものでもないようです。
多すぎても少なすぎても良くない「ちょうどいいバランス」があるんですって。
とりあえずホルモンについて調べた
インスリン:「栄養の使い方」を決めるホルモン
インスリンは血糖値を下げ、筋肉や脂肪にエネルギーを送る役割を果たす重要なホルモンです。このホルモンが過剰になると、血糖値が急激に下がって空腹感を招き、脂肪が蓄積されやすくなります。逆に不足すると、血糖値が下がらず糖尿病のリスクが上がるということです。
バランスを崩す主な要因は、精製された糖質の摂りすぎ、座りっぱなしの生活、睡眠不足、ストレスなどです。バランスを整えるためには、野菜や雑穀で食物繊維をとったり、食後の軽いウォーキングで血糖の急上昇を抑えることが効果的です。また、よく噛んでゆっくり食べることや、しっかりとした睡眠も重要です。
不足すると糖尿病、なるほどな〜って思います。
コルチゾール:ストレスとエネルギー管理のカギ
コルチゾールは「ストレスホルモン」と呼ばれ、緊急時に血糖値を上げたり、体を覚醒させたりする作用があります。一時的な増加は集中力や行動力を高めますが、慢性的に高い状態が続くと内臓脂肪の増加、筋肉分解、免疫力低下といった悪影響が現れます。
慢性的なストレス、睡眠不足、過度のカフェイン摂取などがバランスを崩す要因となります。毎日決まった時間に寝て7時間以上の質の高い睡眠をとること、深呼吸や散歩、軽いストレッチなどでこまめにリセット時間を持つこと、朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセットすること、午後のカフェインを控えることなどが対策として有効だそうです。
このホルモンなんか、なきゃない方がいいんじゃないの?なんて思ったりしますが、逆に不足すると、疲れやすくなったり、朝起きるのがつらくなったりするそうです。
レプチン:「満腹感」を知らせるホルモン
レプチンは脂肪細胞から分泌され、脳に「もう食べなくていい」と伝える役割を持っています。しかし、体脂肪が増えすぎるとレプチンが過剰になりすぎて、脳が信号を感じにくくなる「レプチン抵抗性」が起こります。すると、満腹なのに食べ続けてしまうという悪循環に陥ってしまいます。一方で不足すると、食欲が抑えられず太りやすくなります。
過剰な脂肪蓄積、睡眠不足、加工食品の摂りすぎなどがバランスを崩す要因です。夜はしっかり眠って成長ホルモンと連動して働くレプチンのリズムを保つこと、高脂肪・高糖質の食事を控え、食べ過ぎを防ぐこと、体脂肪のバランスを適正に保つ、ちょうどよくレプチンの量を保つのはダイエットには重要なんだな、と思います。
グレリン:空腹を感じさせるホルモン
グレリンは「お腹が空いた」と感じさせるホルモンです。睡眠不足や極端な食事制限で分泌が増え、食欲が暴走しやすくなります。過剰になると、夜中に甘いものが食べたくなるなど、強く我慢しにくい食欲を引き起こします。不足すれば食欲が低下しますが、エネルギー不足や筋肉分解の原因になることもあります。
睡眠不足、絶食時間の長さ、ストレス、朝食抜きなどがバランスを崩す要因になります。毎日決まった時間に起きて朝食を摂ってリズムをつくること、しっかり眠って夜間のグレリン分泌を抑えること、タンパク質を含む食事を摂ること、無理な断食や長時間の空腹を避けることで整えることができます。
ダイエット中にすごい「うおーーーー」という強烈な食欲が起きる時がありますが、お前のせいだったのかグレリン、と思いました。名前がもうグレムリンみたいだもんね、グレリン。
女性ホルモン、男性ホルモン
エストロゲン(女性ホルモン)
エストロゲンは、脂肪の分布(皮下脂肪型)を制御し、骨や肌、心の健康を保ちます。過剰になると、PMSや乳がんリスクの上昇、月経過多の原因となることもあります。不足すると、更年期以降の内臓脂肪増加、骨密度の低下、気分の変動が起こりやすくなります。
加齢、低体重、過度の運動、睡眠不足などがバランスを崩す要因です。適正体重を維持すること(痩せすぎもリスク)、大豆製品(イソフラボン)を適度に摂ること、ウォーキングやヨガなどの軽い運動を続けること、ストレスをためない生活を意識することが重要です。
次第に量が低下していくことでのメリットも一応調べたのですが、「生理が終わることでPMSや生理痛から解放される」くらいしかなかった・・・んですよね。
ところで、私は実は40歳〜42歳で閉経してしまいました。閉経の定義は最終生理から一年経過、で、生理があまりない時期も多かったので、正直、はっきりいつかはわからないのです。あまりにも生理が来なかったので(でも別に妊娠しているとかもなかったので)婦人科に行ったところ、卵巣が萎縮していることで閉経です、と言われました。もっと50近くなってからかなと思ってたのでちょっとびっくり・・・それはさておき、とりあえず、女性ホルモンはガクン!と減ったはずです。
個人的に、この女性ホルモンが減るメリットとデメリットについて考えると体感はこのような感じです。
・内臓脂肪は、ダイエットを続けているので減っているから増えやすいとは感じてない。
・骨密度はわからないけど、怖いから日常的にカルシウムを補給するようになった。
・気分の変動は・・・どちらかというと以前より安定したような気がします。
・生理がないこと自体がとても楽!いつでも大浴場のお風呂に入れる!
ですので、現状は「生理がないから楽」がメリットで、「骨密度が怖い」がデメリットです。また何年かしたら変わるのでしょうか。観察していきたいと思います。
テストステロン(男性ホルモン)
テストステロンは、筋肉量・活力・集中力・性欲などを支えるホルモンです。過剰だと、攻撃性や皮脂分泌が強くなり、前立腺肥大のリスクが高まることもあります。不足すると筋力・性欲・意欲の低下などが起こりますが、父性行動が促されるなど、共感的な社会的行動が増える側面もあり、前立腺の肥大リスクが抑えられるという側面が予想されるそうです。
バランスを崩す要因は、加齢、肥満、睡眠不足、運動不足、ストレス、過度な飲酒など。筋トレや短時間の高強度運動を習慣化すること、良質なたんぱく質・亜鉛・ビタミンDを意識すること、深酒や寝不足を避けて規則正しい生活を送ること、適度な社会的つながりや達成感を持つ活動をすることで整えられるんだそうです。
女性の体の中にも微量ながら男性ホルモンはあり、やっぱり加齢で少なくなっていくようです。今は筋力トレーニングをしているので、ちゃんとケアしていかないとなぁと思っています。
脂肪細胞が出すホルモン:炎症と代謝のカギ
脂肪細胞は、アディポネクチン(痩せホルモン)や、炎症を引き起こすホルモンであるTNF-α・IL-6・レジスチンなどを分泌します。アディポネクチンは体脂肪が少ないと多く分泌され、代謝を助けるホルモンで、体脂肪が増えると減る、特に皮下脂肪よりも内臓脂肪の蓄積によって低下しやすくなります。つまり、「太って脂肪が増えると出にくくなる」という、非常に皮肉な性質を持っています。
太ると炎症性ホルモンが増え、代謝が悪化するという悪循環が生じるんですね。
内臓脂肪の増加、慢性ストレス、加工食品中心の食事、睡眠不足などがバランスを崩す要因です。腹部の内臓脂肪を少しずつ減らすこと(過激なダイエットは逆効果)、加工食品を減らして抗炎症作用のある緑黄色野菜や魚を意識的に摂ること、毎日30分程度の有酸素運動を習慣化すること、生活リズムを安定させて睡眠をしっかり確保することが大切です。
成長ホルモン:細胞の修復と脂肪燃焼を助ける若返りホルモン
成長ホルモン!は、筋力トレーニングをすると分泌されるらしいで有名ですよね。
脳の下垂体から分泌され、成長期には身長の伸びを促し、成人以降も筋肉の修復・脂肪の分解・骨や皮膚の再生・免疫力維持などに重要な役割を果たしています。
「若返りホルモン」とも呼ばれ、健康な代謝と見た目の若々しさに直結するホルモンのひとつ!適度に多い状態では、脂肪燃焼が促進され、筋肉の修復や肌の再生が活発になります。トレーニング効果も高まり、若々しく、エネルギッシュな状態が維持されやすくなります。ただし、過剰になりすぎると「先端巨大症」などの疾患を引き起こすリスクもあるらしい・・・
不足すると、筋肉量が減り、脂肪がつきやすくなり、疲労が抜けにくい体質になります。肌のハリが失われたり、骨密度が下がるといった老化現象が進みやすくなるのも特徴です。一方で、極端に多くない状態が長寿には有利とされる研究もあります。
成長ホルモンは主に深い睡眠(ノンレム睡眠の前半)中に分泌されるため、睡眠の質が低下すると分泌が大幅に減少します。また、加齢とともに自然に分泌量は減っていきます。夜更かしや寝不足、運動不足、高血糖(インスリンが高い状態)、慢性ストレス、極端なカロリー制限や栄養不足なども分泌を妨げる要因になります。
バランスを保つためには「睡眠・運動・血糖コントロール」が三本柱となります。深い眠りを確保すること(成長ホルモンは入眠後30〜60分の深い眠りの時間帯に最も多く分泌される)、週に2〜3回の筋トレやHIIT(短時間の高強度運動)を取り入れる(運動は大事)、夕食は糖質を摂りすぎず空腹で寝る時間を迎えること(血糖値が高いと成長ホルモン分泌が抑制されるため、寝る3時間前までに食事を終えるのが理想)などが効果的らしい。
空腹時間(プチ断食)を活用することも有効だそうで、一時的な空腹状態(14〜16時間)で成長ホルモンが増加するという研究があります。朝食を遅らせるなどの工夫も役立ちます。また、十分なタンパク質と亜鉛・アルギニンを含む食材(肉、魚、卵、大豆、ナッツ、海藻など)を取り入れ、成長ホルモンの材料をしっかり供給することも重要です。
このプチ断食、言いますよね。一方で「断食するとタンパク質の不足を招いて筋力が分解される」なんてことも言いますよね。どっちなんでしょうね・・・。
また、成長ホルモンは、体に「今は休んで修復する時間だよ」というスイッチを入れる役割も担っています。忙しさで睡眠や運動を後回しにすると、このホルモンが働きがよくなくなってしまうそうです。
ホルモン、結局規則正しい生活
ホルモンについていちいち見ていくと、結局、規則正しく生活して、運動して、健康にいい食生活を程々にして、よく寝る、、というような健康的な生活習慣を目指せよ、ということのようです。
さまざまなホルモンが、食事、ストレス、睡眠、運動が大事なのがよくわかりましたが、特に大切なポイントをまとめます。
まず食事は、バランスの取れた食事は血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンの過剰分泌を防ぎます。GI値の低い食品を選び、タンパク質の摂取をすることがいいようです。運動に関しては、定期的な運動がインスリン感受性を高め、筋肉量を増やし、基礎代謝を向上させます。特に筋力トレーニングをした方が、ホルモン分泌にも良い影響を与えます。ストレス管理では、ストレスホルモンであるコルチゾールの過剰分泌を抑えることが脂肪蓄積の抑制に繋がる、ということで、ダイエット中にあんまり頑張りすぎると逆に良くないんだなと思います。睡眠については、十分な睡眠が食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌を抑え、成長ホルモンの分泌を促進します。質の良い睡眠を確保することが大切なんですね。
全て見ていくと、当たり前のことばかり。生活習慣を整えることで、自然とホルモンバランスが整い、結果として健康的な体重の維持に繋がりそうです。
また、ホルモンのためには太り過ぎはもちろん、痩せ過ぎも良くないということも理解できますよね。
ホルモンについて調べると一つひとつが「太る・痩せる」のカギを握るだけでなく、心身のバランスそのものを支える重要な存在だということがわかりました。
食事、運動、睡眠、そしてストレス管理。どれも基本的なことですが、「ホルモンバランスを整える」という視点で見ると、その重要性がよくわかります。逆に言えば、睡眠・運動・栄養という基本の生活習慣を整えるだけで、ホルモンは自然に整っていくということも言えます。そして、さまざまなサプリメントが売っていて気になっちゃう時もありますが、あくまでそれらは「補助的な食品」なので、この要素の中で言うと「栄養」だけサポートするものと言うことも理解できました。
自分の体がどう働いているのかを理解しながら、無理なく生活習慣を整えていく、特別なことをする必要はないんだな、ということがいちばんの学びでした。